◎シリアスと愉快な笑いが快調に
西村博子(アリスフェスティバル・プロデューサー)
楽屋風景か、青年がひとり客入り前から黙々と化粧をし青い着ぐるみに着替え、被り物をし、どらえもんになっていった。と、チャーミングな赤鬼-女装なのだが、それがとってもよく似合う-が出てきて、あなたはどんな罪を犯してきた? どこから来たの? そう静岡、でも可哀想、あなたはもうこの地獄から帰れないわよと脅しをかけるなど、いかにも大阪らしい〝客いじり〟となり、そして見る間にキャラクターたちの総出演、極楽ランドのショー。客席から引きずり?出されたおじさんもいっしょになんまいだ、なんまいだのダンスとなり、蜘蛛の糸の這い上がり争いとなっていく……ラクに見た舞台は、シリアスと愉快な笑いが入り混じりながら快調に始まっていった。