ワンダーランド200号記念鼎談「2010年、超新星は小劇場を更新するか?」(前半)

徳永京子(演劇ジャーナリスト)× 藤原ちから(編集者)× 日夏ユタカ(ライター) (発言順)

ロロ「旅、旅旅」公演チラシ■今回取り上げる劇団・作品
ロロ旅、旅旅』作・演出:三浦直之 @王子小劇場
マームとジプシー『しゃぼんのころ』作・演出:藤田貴大 @STスポット
バナナ学園純情乙女組『アタシが一番愛してる』作:月並ハイジ 演出:二階堂瞳子 @ART THEATERかもめ座
ジエン社『クセナキスキス』作・演出:作者本介 @日暮里d倉庫

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中野成樹+フランケンズ「寝台特急”君のいるところ”号」

◎ホンモノを構成する重要なソーントン・ワイルダーのニセモノに東京で出会う
髙橋英之

寝台特急ホンモノに出会う旅は、必ずニセモノから始まってしまう。それは、ホンモノであるがゆえに、数多のニセモノが登場してしまうためだが、そのニセモノの中には時として単なる偽物として切って捨てることができない存在になってしまうものがある。『寝台特急“君のいるところ”号』がそうしたニセモノのひとつであるかどうかは、こまばアゴラの席に着いた時は知る由もなかった。不幸にして、中野成樹+フランケンズという名前も、ソーントン・ワイルダーという名前も、全く知らなかったのだから。

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マームとジプシー「しゃぼんのころ」

◎震えと揺れが引き起こす、舞台上の遠景。
徳永京子

「しゃぼんのころ」公演チラシ
「しゃぼんのころ」公演チラシ

おそらく劇場を持った瞬間に、演劇は“遠景”を捨てたのだと思う。世界一巨大な劇場に出現する奥行きも、簡素な野外劇のテントから図らずも見えてしまった空がもたらす、一瞬の目眩にはかなわない。そう、遠景とは目眩だ。確かに“ここ”とつながっている/いたけれど、決定的に遥かな“あの場所”。時間を好き勝手に伸び縮みさせる演劇の暴挙と偉大な自由も、神聖な“あの場所”の前では嘘っぽさが目立ってしまい、劇場の中で演出家は、遠景に永遠の片思いをしてきた。

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3人で語る「2010年7月はコレがお薦め!」

吾妻橋ダンスクロッシング・チラシ表
★カトリヒデトシさんのお薦め
維新派「台湾の、灰色の牛が背のびをしたとき」(犬島精練所跡 野外特設劇場7月20日‐8月1日)
百景社 野外公演2010「授業」(茨城県つくば市豊里ゆかりの森 特設野外劇場7月8日‐11日)
第17回BeSeTo演劇祭(新国立劇場・こまばアゴラ劇場・アトリエ春風舎・静岡県舞台芸術公園・鳥の劇場 6月29日‐7月25日)のうち、柿喰う客「Wannabe-日中韓俳優出演・3カ国語版」(アトリエ春風舎 6月29日-7月19日)
★鈴木励滋さんのお薦め
吾妻橋ダンスクロッシング・チラシ裏・「吾妻橋ダンスクロッシング」(アサヒ・アートスクエア7月16日‐18日)
ミクニヤナイハラプロジェクト「幸福 オン the 道路」(STスポット7月2日‐4日、9日‐11日)
・toi presents 5th「華麗なる招待‐The Long Christmas Dinner‐」(STスポット7月23日‐8月1日)
★徳永京子さんのお薦め
ブス会「女の罪」(リトルモア地下7月29日-8月10日)
劇団、江本純子「婦人口論」(東京芸術劇場小ホール7月15日‐25日)
・「空白に落ちた男」(パルコ劇場7月24日‐8月3日)

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【レクチャー三昧】夏休み

 7月中旬より各大学は夏休みに入り、無料講座は少なめです。当【レクチャー三昧】では、「一般」成人向けイヴェントに絞ってご紹介しておりますが、検索をしておりますと、自治体主催の子ども向け夏休み体験講座がそこここに見受けられ … “【レクチャー三昧】夏休み” の続きを読む

 7月中旬より各大学は夏休みに入り、無料講座は少なめです。当【レクチャー三昧】では、「一般」成人向けイヴェントに絞ってご紹介しておりますが、検索をしておりますと、自治体主催の子ども向け夏休み体験講座がそこここに見受けられます。お子さんをだしにして(?)ご自分も楽しまれる、という手もありではないでしょうか。
(高橋楓)

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DA・M「夜がやってきてブリキの切り屑に映るお前の影をうばうだろう」

◎沈黙する神に向かって語りかける-待つこと
竹重伸一

「夜がやってきてブリキの切り屑に映るお前の影をうばうだろう」公演チラシこの舞台は観客と共に、決して応答することのない沈黙する神に向かっても語りかけているように思えた。その意味ではDA・Mの仕事はS・ベケットの『ゴドーを待ちながら』に連なるものかもしれない。二年前の前作『Random Glimpses/でたらめなわけ』では映像や大量の椅子を使ったりしてまだスペクタクルな要素を多分に残していたが、今作はパフォーマーの肉体と空間との関係にフォーカスを絞ってよりシンプルでフラットな作品になった。そしてパフォーマーの動きも、特に前作では過剰な情念を感じさせた中島彰宏のパフォーマンスの変化がよく示しているように、よりニュートラルでイリュージョンや意味性を排除したものになっている。

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3人で語る「2010年6月はコレがお薦め!」

青☆組「恋女房達」公演チラシ★カトリヒデトシさんのお薦め
青☆組「恋女房達」(アトリエ春風舎 6月3日-8日)
乞局「裂躯(ザックリ)」(笹塚ファクトリー 6月16日-21日)
南河内万歳一座「びっくり仰天街」(ザ・スズナリ 6月2日‐6日)、クロムモリブデン「恋する剥製」(HEP HALL 6月4日-8日、赤坂RED/THEATER 6月22日-7月4日)、売込隊ビーム「トバスアタマ」(「劇」小劇場 6月3日-6日)
★鈴木励滋さんのお薦め
快快(ファイファイ)「SHIBAHAMA」(東京芸術劇場小ホール 6月3日-13日)
キコqui-co.「カナリアの心臓」(神楽坂die pratze 6月11日-14日)
A.C.O.A.「共生の彼方へ」ベストセレクション「―共生の彼方へV ―どんぐりと山猫」(atelier SENTIO 6月17日-18日)、「―共生の彼方へI ―霧笛」(atelier SENTIO 6月19日-20日)
★徳永京子さんのお薦め
インパラプレパラート×エビビモpro.合同公演「エビパラビモパラート」(東京芸術劇場小ホール 6月3日-6日)
・文学座公演「麦の穂の揺れる穂先に」(紀伊國屋サザンシアター 5月31日-6月9日)
庭劇団ペニノ「アンダーグラウンド」(シアタートラム 6月6日-13日)

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【レクチャー三昧】6月のお薦め

 今月のお薦めイヴェントは、なんといっても「追悼ピナ・バウシュ」@ドイツ文化会館、および「ダムタイプ ヴィデオ上映会」@ICCシアターでしょう。ダムタイプの古橋悌二氏はもとより、ピナ・バウシュ氏も彼岸の人となりました。し … “【レクチャー三昧】6月のお薦め” の続きを読む

 今月のお薦めイヴェントは、なんといっても「追悼ピナ・バウシュ」@ドイツ文化会館、および「ダムタイプ ヴィデオ上映会」@ICCシアターでしょう。ダムタイプの古橋悌二氏はもとより、ピナ・バウシュ氏も彼岸の人となりました。しかし、いたましくもその作品は、生き残っている我々に<希望>を与え続けてくれています。
 (高橋楓)

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COLLOL「このままでそのままであのままでかみさま」

◎寒さと孤独、そして「ヨブ記」
鼎談(芦沢みどり、田口アヤコ、北嶋孝)

「このままでそのままであのままでかみさま」公演チラシ芦沢 今回のCOLLOLの公演『このままでそのままであのままでかみさま』について、最初に編集部からいただいたのは劇評を書かないかと言う話だったんですが、今回の作品は非常に色々な要素があるので、一人で書くよりは、鼎談にした方がいいと思ったんです。鼎談というより、私と北嶋さんが田口さんに質問する場になってしまうかと思うのですが。まずは会場のBankART Studio NYKですが、3月28日の夜、本当に寒くて使い捨てカイロを渡されて。その印象が強い。だだっぴろい横長の倉庫ですね。それでまずお聞きしたいのは、場所が先にあって、それに合わせて作品を作ったのか、それとも作品が先なんでしょうか。

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3人が語る「2010年5月はコレがお薦め!」

【3人共通のお薦め】
「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」公演チラシチェルフィッチュ「ホットペッパー、クーラー、そしてお別れの挨拶」(ラフォーレミュージアム原宿、5月7日-19日)
★カトリヒデトシさんのお薦め
渡辺源四郎商店「ヤナギダアキラ 最期の日」(ザ・スズナリ、5月2日-5月5日)
ロロ「旅、旅旅」(王子小劇場、5月6日-9日)
・京都×横浜プロジェクト2010「木ノ下歌舞伎 勧進帳」(横浜・STスポット5月13日-17日、京都・アトリエ劇研5月27日-30日)
★鈴木励滋さんのお薦め
ハイバイ「『ヒッキー・カンクーン・トルネード』の旅2010」(アトリエヘリコプター5月16日-23日、桜美林大学プルヌスホール5月25日-26日、福岡・西鉄ホール5月29日-30日)
中野成樹+フランケンズ「寝台特急“君のいるところ”号」(こまばアゴラ劇場、5月20日-30日)
マームとジプシー「しゃぼんのころ」(横浜・STスポット、5月26日-31日)
★徳永京子さんのお薦め
・「モジョ ミキボー」(下北沢OFF・OFFシアター、5月4日-30日)
ブルドッキングヘッドロック「Do!太宰」(三鷹市芸術文化センター・星のホール、5月14日-23日)
サスペンデッズ「2010億光年」(東京芸術劇場小ホール2、5月22日-30日)

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