ワンダーランドのクロスレビュー挑戦編第18回は、田上パルの2本立て公演を取り上げます。東京・向原のアトリエ春風舎で11月18日から開かれ27日まで公演が続きます。ご覧になったみなさんの応募を歓迎します。締め切りは11月28日(月)。翌29日に掲載予定です。
今回は「日記ちゃん」と「タイトな車」の2本立てなので、5段階評価はそれぞれの公演ごとに付けてください。コメントは併せて400字でお願いします。お名前、職業、住所、連絡先のほか、コメント末尾に観劇日時を付けるようお願いします。(編集部)
>> クロスレビュー応募要項
月: 2011年11月
「クロストーク150分 最前線の演劇知」(後期)
◎「クロストーク150分 最前線の演劇知」(後期)予約受付中!
ワンダーランド演劇セミナー「クロストーク150分 最前線の演劇知」(後期)第5回(2月11日)は、このシリーズの聞き手、案内人を務めてきた徳永京子さんが「演劇の現状と未来」を語ります。会場は、水天宮ピット(東京舞台芸術活動支援センター)です。残席はわずかになりました。予約はお早めに。詳細、申し込みは次のページから。
>> 演劇セミナー:クロストーク150分「最前線の演劇知」(後期)
真夏の會「エダニク」
◎「エダニク」の、まるで時計のような、精密さ。
梅田 径

黒尽くめの舞台と客席は額縁のような枠で隔てられて、まるで昔のテレビをみているような気持ちになる。静かな舞台美術だ。舞台上には大きな机を取り囲むように、丸椅子や長椅子が一見無造作に置いてある。
この空間には、席に座っただけでゾクゾクっとくるような派手さはなく、この時には弱い失望すら感じていた。
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ミナモザ「ホットパーティクル」
◎あなたが立つ場所
宮本起代子

撮影=服部貴康
【311と瀬戸山美咲】
ミナモザにしては珍しい、写真による新作公演のチラシ。
道路のまんなかに少しからだを斜めにして立ち、強い視線を向けているのは作・演出の瀬戸山美咲その人である。空はひろく、木々の緑が美しい。ノースリーブのワンピースにヒールの高いサンダル姿はリゾート気分いっぱいだが、両脇には「立入禁止 福島県」の立て看板が、絶対的な権威のごとく行く手を阻む。彼女がすっくと立つその地は、東京電力福島第一原子力発電所から何キロの場所なのか。
裏面には3月11日の東日本大震災で劇場の中より外がはるかに劇的になり、新作の台本が書けなくなってしまった劇作家の告白がぎっしりと記されている。
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shelf 「構成・イプセン-Composition/Ibsen」
◎現代の象徴劇としての『幽霊』
片山幹生

序 写実劇から象徴劇への変換
shelfの『幽霊』にはねっとりとした重みがあった。イプセンの精密な写実主義を決然と拒み、作品に含まれる様々な象徴の核を取り出して、それを隙間なく再構成することで新しい『幽霊』を提示しようとしているように感じられた。役者の演技は表現主義的にデフォルメされており、その過剰さがシンプルでスタイリッシュな舞台空間と対比をなしている。
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モナカ興業「43」(クロスレビュー挑戦編第17回)

しかしご本人は数年前からモナカ興業を立ち上げ、フジノサツコ 作品に取り組んで「人間本来の渾沌とした“生”を再発見すべくより実験的な舞台を志向」しているそうです(公式Webサイトから)。
今回もフジノ作。どんな実験的な舞台を見せてくれたのでしょうか。レビューは★印による5段階評価と400字コメント。掲載は到着順です。
(ワンダーランド編集部)
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劇評セミナー2011 F/T編 受講者募集!
フェスティバル/トーキョー2011の公演を見て、劇評を書き、観客=書き手の人たちと話し合う-。毎年演劇セミナーを開いてきたワンダーランドがフェスティバル/トーキョーと提携して「劇評を書くセミナー」を開きます。選りすぐりの公演に、少数ゼミ形式でじっくり取り組みます。気鋭の講師陣とともに、舞台を読み解いてみませんか。課題作はワンダーランドサイトに掲載します。
第5回は11月19日(土)14:00から、にしすがも創造舎3階「3-3」教室で。講師は堀切克洋さん(早稲田大演劇博物館研究助手)、課題作提出の締切は11月15日(火)です。応募の詳細は次のページをご覧ください。
>> 劇評セミナー2011 フェスティバル/トーキョー編のお知らせhttp://www.wonderlands.jp/wp-admin/post.php?post=18652&action=edit#visibility
「クロスレビュー挑戦編」12月公演募集中
クロスレビュー挑戦編の12月公演を募集しています。
締め切りは11月15日(火)。旗揚げ間もない劇団、先端的な試みを知ってほしい人(たち)、これまでの活動が評価されていないと感じているグループ、短期間の公演で周知・宣伝が広がりにくいカンパニーなどの積極的な応募を歓迎します。詳細は次のページをご覧ください。
>> クロスレビュー・挑戦編 応募要項
COLLOL「フリキル」
◎COLLOL田口アヤコのミッション
羊屋白玉
久しぶりにCOLLOLを観劇した。満ち充ちとした観劇体験の余韻に浸っていたら、ワンダーランド編集部から劇評執筆の依頼をいただいた。三行なら書けますと答えたら、それはいくらなんでも…ということで、彼女を我が家に招いて、甘いものや温かいものを食べつつのインタビューに至った。劇評というものを書く立場ではないのだけど、インタビューの会話の中からわたしの感じた演劇ユニットCOLLOL主宰、演出家、劇作家、女優、田口アヤコの今や過去や未来の断片が少しでも伝わればと思う。
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維新派「風景画-東京・池袋」
◎劇評を書くセミナーF/T編 第3回 課題劇評

ワンダーランドの「劇評を書くセミナーF/T編」第3回は10月22日(土)、にしすがも創造舎で開かれました。取り上げた公演は、維新派「風景画-東京・池袋」(2011年10月7日-16日)です。9月末の瀬戸内・犬島公演をへて、東京のデパート屋上(西武百貨店池袋本店4階まつりの広場)に登場したパフォーマンスはどのように変貌し、都会のど真ん中にどのように出現したのか-。提出された課題作を基に、講師の岡野宏文さん(元「新劇」編集長)のコメントを挟みながら、駅に隣接したデパート屋上という立地の特質、維新派の活動形態や俳優の特徴など活発な話し合いが続きました。
以下の8本の劇評は、セミナーでの話し合いを基に加筆、修正されました。掲載は到着順です。
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