◎演劇的一期一会-今夜からの隣り人
宮本起代子(因幡屋通信発行人)
タイトルは「はちまるまるちゅうしん」と読む。
椎名泉水を座付作家・演出家とし、横浜を拠点に活動するstudio salt(以下ソルト)が最新作の会場に選んだのは、ずばり八OO中心という名のビル最上階だ。中華街の延平門から歩いて数分のところにある。「横浜中華街より世界へ向けて、表現でのコミュニケーションをはかるべく始動したシェアオフィス」(公式サイトより)として、昨年2月にオープンした。この風変わりな名は無限の数を表す「八百万」「∞」に由来し、さまざまなものが集まって円を描くようにつながり、世界に向かって発信したいという願いがこめられている。
観光客がいっぱいのにぎやかな中華街の一角で、ソルトは週末3日間の上演を4週間行った。
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