水と油「スケジュール」

海外でも評判の高いパフォーマンス集団「水と油」の公演「スケジュール」の国内ツアーが始まっています。6月末の東京・世田谷のシアタートラムを皮切りに、高知、大阪、名古屋、札幌、釧路を8月中旬まで回る予定です。「スケジュール」は、一昨年3月シアタートラムで初演。第2回朝日舞台芸術賞“寺山修司賞”を受賞しました。
「ぱうる」さんが自分のblog 「うたうた」でこの公演を取り上げています。マイムを軸としたダンス・パフォーマンスに触れた驚きが率直に表現されていると思います。以下、ぱうるさんの了解を得て転載します。ありがとうございました。


「スケジュール」公演チラシ2004年06月17日(木) 「スケジュール」 @シアタートラム  /  芝居
2002年初演。
初日。(6/27まで)
マイムと、ダンスともいえるようなパフォーマンスのみの一時間。

感想を一言でいうと「すげぇーなー!」
その身体能力、動きにまず驚く。スピーディーでスレスレな動きも逆にスローな動きも、どうしてこんなに、目の前で起こっていることなのに、自分の目を疑える。
よく見てないと、アレ?これいつの間にこうなったんだっけと、わからなくなってしまうよ。
メンバー四人が四人すごい高いレベルなもんだからむしろそれが普通に見えてきてしまったりして不思議。不条理なユーモアにも、すんなり自然に入りこめる。
言葉、セリフは一切なし。しかしそれはシチュエーション的にもないほうが自然だったり、動きだけで伝わってくるので気にならない。

他者の介入によって思惑通りに行かなくなる未来。状況は目の前でどんどん変化していく。
全体のベースとなるのは日常風景を舞台にありがちな出来事、四人のチームワークあってこその誇張表現。 のはずが次第に展開の「展開」が展開されてしまったり、頭フル回転でも追いつかず。圧巻の展開とパフォーマンスにただただ驚き、感動。すごい想像力とその実現力だわ。

一時間あっという間で、もっと見たい物足りないと、劇場出るまで思ってた私がバカだった。
当たり前の世界の認識を自覚する。
現実の世界の普通の出来事が、全て特別に見えてしまったりする始末。自分の身に降り掛かるこの公演の影響はけっこう大きかった。

モウモトニハモドレナイ。

「水と油」のwebサイト:
http://www.mizutoabura.com/