中野成樹(POOL-5)+フランケンズ「ラブコメ」

 「白鳥のめがね」サイトは東京・麻布のディー・プラッツで開かれた中野成樹(POOL-5)+フランケンズ「ラブコメ」(原作/モリエール『女房学校』)をみて、「喜劇としてのテンポの良さみたいなものはなく、緩慢なリズムが持続す … “中野成樹(POOL-5)+フランケンズ「ラブコメ」” の続きを読む

 「白鳥のめがね」サイトは東京・麻布のディー・プラッツで開かれた中野成樹(POOL-5)+フランケンズ「ラブコメ」(原作/モリエール『女房学校』)をみて、「喜劇としてのテンポの良さみたいなものはなく、緩慢なリズムが持続する」と押さえたあと次のように指摘しています。

たぶん、主人公の男を嘲笑したおすというのが、本来のモリエールの戯曲のねらうところであり、それをテンポ良く畳み掛けて取り違いのドラマの中で策に溺れて翻弄される様を見せるところに喜劇としての面白みがあるということになるだろうが、そのテンポを思いっきり落として、スローテンポな舞台を作ることで、喜劇的枠組みの中のドラマの側面がむしろ浮かび上がる。

 4月に入って、横浜STスポットでも同じ公演がありました。「白鳥のめがね」サイトはここもフォローして、主人公ド・ラ・スーシュが夢見ていたアニェスとの結婚が挫折する結末が、麻布ディー・プラッツ版と横浜STスポット版では微妙に違ったと指摘しています。

今回、その男の描写がちょっと違っていた。前回は退場してしまったド・ラ・スーシュは、今回は、自分が育て上げ、結婚しようとしていた娘の部屋へと放心したように歩み入って、呆然とあたりを見回すようにして、終わる。
自分の計画すべてが崩壊したところで、自分のしたことを苦渋と共に思い返す男、というところだろうか。なんというか、喜劇の主人公を人間味ある存在に変えて、喜劇の内なるドラマを救い出すようなものになっているというところだろうか。

[上演記録]
◎中野成樹(POOL-5)+フランケンズ 『ラブコメ』(原作:モリエール『女房学校』)
 3月28日-29日、麻布die pratze
 4月08日-10日、横浜・STスポット

構成・演出=中野成樹
出演=村上聡一 福田毅 野島真理 石橋志保


投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

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