H・アール・カオスの大島早紀子インタビュー

 海外でも評価の高いダンスカンパニー「H・アール・カオス」(H.ART CHAOS)の演出・振付を担当してきた大島早紀子さんのインタビューが国際交流基金のwebサイトに掲載されています。「オーラを発していた」ダンサー白河 … “H・アール・カオスの大島早紀子インタビュー” の続きを読む

 海外でも評価の高いダンスカンパニー「H・アール・カオス」(H.ART CHAOS)の演出・振付を担当してきた大島早紀子さんのインタビューが国際交流基金のwebサイトに掲載されています。「オーラを発していた」ダンサー白河直子との出会いから最新作まで、「独自の美意識と哲学に支えられた」作品の成立過程や社会との関わり、影響などが語られています。聞き手はダンス評論家の立木燁子さん。

 この「アーチストインタビュー」シリーズはさすがに「旬」の人たちが取り上げられています。演劇・ダンス関係では、Noismの金森穣、燐光群の坂手洋二、阿佐ヶ谷スパイダースの長塚圭史、コンドルズを率いる近藤良平、BATIKの黒田育世、イデビアンクルーの井手茂太、チェルフィッチュの岡田利規、ポツドールの三浦大輔らの名前が並んでいます。またポツドール、明日図鑑、グリング、庭劇団ペニノ、東京スウィカなど、小劇場演劇シーンで台頭してきている若手劇団の舞台美術を数多く手掛けている舞台美術家、田中敏恵インタビューも。日本語だけでなく英文ページも用意されるのは、さすが国際交流基金ですね。

 大島さんのインタビューで印象に残った言葉をいくつかピックアップします。関心を持たれたら、ぜひ全文をご覧ください。

「男なら男だけ、女なら女だけの方が、既成のものを超えた自由な発想ができる余地を観客に与えられるような気がします。単一の性でやると、身体がもっている社会的な制約や関係性の制約が直接的でない分だけ抽象化し、性そのものの持っている固定概念を乗り越えられる部分もあると思います」
「光の力は、世界に身体があるというのと同じぐらい、いやそれよりもっと凄いことかもしれません」
「頭で考えているものを身体が打ち砕いていく、と言うんでしょうか、彼女(白河直子)の身体によって私のイメージが粉々に砕かれていきます。(中略)私には言葉というものに刺激されてテーマを決めたり、世界を創造したりするところがあるのですが、作品にするときには言葉そのものを一度解体すべきだと思っています。それがやれるのは、やはり身体の力しかない。身体を使って、最後まで何度も意味の解体を行い、自分のコンセプトを再構築していきます」
「視線って、見ることって。思うに、距離を持った触覚なんですよね。人の視線が遠くから冷たく鋭く注がれると、触られている気がする。空中に漂っている椅子や投げつけられる椅子でその視線を表してみました。視線はある意味凶器というか、切迫した暴力性を被害者に突きつけていると思います」
「(溺れて意識を失い)目覚めた後、浜辺で花を見て、その花の中に時間が流れていると直感し、結構ショックを受けました。この世界には時間があって、時間を身体の中に持っていることが生きていることなんだ、この世界はある意味で、時間というものが表現している世界なのだと強く思いました」
「自分で意識するしないにかかわらず、すべてがコンピュータに記録されてしまっている。私たちのからだの過剰性から私たちの文化は創られてきたんだけど、その過剰性は、今また私たちの身体に中に違った形で帰ってきてるんだなあって驚いたんです。(中略)ケイタイもコンピュータもこれから生体認証になって、身体自体が鍵になる。気付かないうちに身体がバーチャルなものに化けて、いろんな所で垂れ流されている。でも実際の身体は全く使われないから、身体にとっては断片的な経験しかない。身体の存在はここにあるのではなく、全てが機械の中の情報として操られている‥‥。そのバーチャルな空間はどこか知らないよそにあるのではない、既にここにあるんだ、と思ったんです」

【関連情報】
・国際交流基金 /舞台芸術専門サイトhttp://performingarts.jp/indexj.html
・H・アール・カオス(H.ART CHAOS) サイト http://www.h-art-chaos.com/


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