AITC(国際演劇批評家協会)日本センター発行の演劇批評誌『シアターアーツ』(第三次)がスタートしました。編集長に西堂行人氏(近畿大教授)、副編集長に新野守広氏(立教大教授)など編集メンバーを一新。webサイトを立ち上げ、誌面デザインも全面的にリニューアルするそうです。以下、[第三次]『シアターアーツ』から送られてきたあいさつ文を掲載します。
★[第三次]『シアターアーツ』始動★
演劇雑誌の大きな使命は、新しい創造的な状況を創出していくことです。
2010 年代が始まるにあたり、舞台芸術に新しい流れが生まれつつある予感があります。世界的な潮流もまた確たるものとして連動していることでしょう。1960 年代に現代演劇の革命が始まり、その動きは80年代以降のさまざまな模索を経て、2000 年代にようやくその先のヴィジョンを提示してきたのではないか、そんな予感を抱くのです。
それを明確にしていくことが今期の目標になります。そのためには、世界との交通を求め、国内にあっては制度の見直しをはかり、サブカル化した小劇場も歴史的な観点からの見直しを迫られるでしょう。芸術は大きな動きがあるとき、必ず批評をともなってくるはずです。こうした予感と見通しの中、新編集部による[第三次] 『シアターアーツ』は出立します。
『シアターアーツ』の特徴は、読者とともにつくる雑誌ということです。これまで読者からの投稿によって、多くの誌面が構成されてきました。そこから少なからざる劇評家も誕生しました。つまり読者は未来の書き手、批評家の可能性をはらんだ創造的な存在です。これは批評誌が創造的な状況とともにある姿ではないでしょう か。
今期は投稿の締め切りを設けず、随時受け付けます。劇評は400字換算5枚から10枚まで、長編論考は20枚から30枚を目安にお願いします。
それにともなって、プロの劇評家のための「劇評講座」を再び開設し、編集部員たちと議論の場を持ちながら、より研鑽していくことになります。
またホームページで、新編集部による「これから観る舞台」を開設します([第三次]『シアターアーツ』HP http://theatrearts.activist.jp/)。月に2回の更新を予定していますが、読者の皆様の観劇の参考にしていただければ幸いです。また定期購読者のための「読者の頁」のコラムを設けます。読み手の意識をつねに反映させながら誌面づくりに励みたいと考えています。
トンガった高校生から、円熟の芝居好きまで、高い問題意識を共有できる『シアターアーツ』を目指したいと思います。
以上が[第三次]に向かうわたしたちの抱負です。
[新編集部]
編集長=西堂行人
副編集長=新野守広
編集部
梅山いつき 江森盛夫 嶋田直哉 野田学 藤原央登 柾木博行
★第三次シアターアーツでは以下三点の投稿を受け付けます★
読者のみなさまの積極的な参加をお待ちいたしております。
1 読者コラム(500 字~1000 字程度)
2 劇評(400 字×5~10 枚程度で1作品を論じたもの)
3 長編論考(400 字×20~30 枚程度、テーマ自由)
宛先…ta(アットマーク)activist.jp
締切日は特に設けず随時お受けいたします。
★バックナンバーを割引にておわけします。お気軽にご相談ください★