人気劇作家永井愛が、夏目漱石の未完の小説を現代の夫婦の物語として描き直した意欲作の再演。初演時とほぼ変わらない顔ぶれで、10月初めの埼玉公演から全国ツアーが始まり、11月の大阪公演まで続く予定です。
10月16日の福岡公演(大野城まどかぴあ・大ホール)を、「福岡演劇の今」サイトが「鮮明な表現で作る、何とも不思議な雰囲気」のタイトルで取り上げました。「漱石の原作が、決断しないことの自由さを中心に据えてアンニュイなのに比べて、この舞台では、それもひとつとしてのあり方と相対化していていくつかのありようを並存させ、それらの間を渡り歩く。それらのありようの鮮やかなコントラストは却ってそれぞれを鮮烈に印象づける」と述べています。
東京公演は世田谷パブリックシアターで10月22日-11月7日、その後は札幌(11月17日)、滋賀(11月19日)、大阪(11月20日)の予定。
追記(10月30日)
「藤田一樹の観劇レポート」は東京公演の様子を次のようにリポートしています。
「本当に良かったです。初演よりも断然、パワーアップしていて再演の方が良かったです。
確実に完成度が高くなっていると思います。…初演では、脚本の印象が中心だったのですが、今回は演出がとても良くてやっぱり永井さんは、凄いなぁと思いました…」
気持ちよく書き込んでいる様子が伝わってきますね。