ジャブジャブサーキット「成層圏まで徒歩6分」

 劇団創立20周年記念公演・第1弾で第42回公演。名古屋、東京公演が終わり、大阪公演は6月末から7月初めの予定。ジャブジャブサーキットの芝居は何度か見ていますが、いつも平均以上の出来栄えなので安心して出かけることができま … “ジャブジャブサーキット「成層圏まで徒歩6分」” の続きを読む

 劇団創立20周年記念公演・第1弾で第42回公演。名古屋、東京公演が終わり、大阪公演は6月末から7月初めの予定。ジャブジャブサーキットの芝居は何度か見ていますが、いつも平均以上の出来栄えなので安心して出かけることができます。SFっぽい話でも、現実世界との緊張感をオーソドックスに舞台に載せられる劇団という印象でした。今回はどうでしょうか。


 いつも変わらず活発にレビューを掲載している「しのぶの演劇レビュー」サイトによると、「舞台は天文台に隣接する“成層軒”という名のレストラン。天文台の持ち主である天文学者の森迫教授が急死し、助手の雨月(咲田とばこ)がその後を受け継いだが、町内では天文台の取り壊しが検討されるようになっていた。レストランを経営する夫婦(岡浩之と中杉真弓)と近所の和菓子屋の主人(小山広明)らは、天文台を立て直そうと策を練っている。そんな折、法律事務所の職員だと名乗る女(高木美千代)が訪ねてきて・・・」というお話です。

 「しのぶ」さんは「いいお話でした~・・・前作同様、優しいセリフにほろりとさせられ、よく練られた謎解きも楽しかったです」と書いています。
 ただ不満も。「役者さんの演技と演出の力が脚本に追いついていないため、作品の本当の魅力を伝えることができていません」と述べています。

 この辺は「観劇の日々」サイトのしおこんぶさんも「役者の空気に一体感がないので、作品全体のまで中途半端に感じてしまった」と惜しんでいます。しかし「ラストシーンはちょっと難解だったようにも思う」けれど「ミステリー風の謎解きが沢山あって、次々と解決されていくあたりはとても面白い」と作家の力量を認めています。

 はせさんの作品に対する評価はおしなべて高いようですね。「しのぶ」さんは最後に「『ニセS高原』(平田オリザさんの戯曲を4人の演出家が演出)みたいに、はせひろいちさんの戯曲を色んな劇団で上演する企画とかあったら嬉しいな」と書いています。そういう目利きのプロデューサーが現れないものでしょうか。

[上演記録]
ジャブジャブサーキット劇団創立20周年記念公演・第1弾
第42回公演「成層圏まで徒歩6分」

名古屋公演@七ツ寺共同スタジオ(5月18日-22日)
東京公演@ザ・スズナリ(6月10日-14日)
大阪公演@ウイングフィールド [ウイングフィールド提携公演] (6月29日-7月3日)

 作・演出:はせひろいち
 出演  小山広明 岡浩之 咲田とばこ 荘加真美(T) 中杉真弓 小関道代
      高木美千代 永見一美 小島好美(T) 千頭麻衣(T) 他
    (T)はトリプルキャストです。
    名古屋はトリプルキャスト。東京は荘加と小島、大阪は荘加と千頭が出演予定。


投稿者: 北嶋孝

ワンダーランド代表

「ジャブジャブサーキット「成層圏まで徒歩6分」」への6件のフィードバック

  1. いつも取り上げてくださってありがとうございます。
    私がちょっと思いついたような企画は、もしかすると既にあって、たまたま今は実現していないだけかもしれません。
    一人の演劇ファンの勝手なつぶやき程度に受け取っていただけたらと思います。

  2. 舞台公演が短い期間で消えてしまうのはもったいないし、せっかくの台本が埋もれるのも残念です。多くの人たちの手で、優れた作品が多様多彩な公演で可能性を広げる機会がもっとあっていいと思います。はせさんに限らず、現代戯曲がもっとさまざまな形で取り上げられるといいですね。

  3. TBありがとうございます。
    はせひろいちさんの戯曲を他の劇団で上演すると、随分違うイメージになりそうで刺激的ですね。

  4. 昨年、新劇界の大老舗「劇団民藝」さんが
    黒川のアトリエで、はせさんの
    『高野の七福神』を上演しましたネ。

    今年は「風力写真機」のふたくちつよし氏の
    作品が青年座-民藝-昴-トムプロジェクト
    の4カンパニー5作(トムが2作なので)
    上演されるとか…。

    きっとはせさんに触手を伸ばしてる
    カンパニーも多いことでしょう…。

  5. 「民藝」がはせさんの作品を取り上げていたのですか。不勉強で知りませんでした。新劇系に目が向かない癖が、情報の日陰を生んでしまったようです。
    ふたくちつよしさんの特集ページ「百花繚乱」があることも今回初めて知りました。いろいろ動きがあるのですね。教えていただいてありがとうございました。

  6. フラジャイルの小里清さんの作品を俳優座が
    取り上げたのもやっぱりラボ。
    さすがに本公演にはまだ……。

    ただ少し前にマキノノゾミ、松田正隆などに
    わーっと集中したように、
    書き手不足の「新劇」が「小劇場」に
    触手を伸ばすの例は多い。

    が、全体としてやはり遅いよね。
    ある程度評価定まってから…って感じは
    否めない。

    *前回投稿でURL間違えました。

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