数多くの芝居を見続けていると、出だしの10分か15分くらいで結末の予測が付く場合があります。逆に最後の最後まで作者に翻弄されるときも。青年団リンク・高山植物園の高山さなえさんの台本は今回、逆転に次ぐ逆転といった、スリラー映画顔負けのストーリーだったようです。時間堂12回公演とカフェ「月輝きながら太陽の照る」(作・高山さなえ、演出・黒澤世莉)7月7日-17日、渋谷 LE DECO1 で。
披露宴が終わった結婚式場の控え室。これから着替えて二次会に顔を出す手はずなのに、新婦がドレスを脱がないと言って、いっこうに腰を上げません。足止めを食らう関係者。やがて…。「しのぶの演劇レビュー」は以下、次のように記しています。
男と女という全く違う生き物の係わり合い(歴史)、そしてこれからも延々と続く“生存”をめぐる戦いを描いていました。
「休むに似たり。」サイトのかわひ_さんは「高山さなえという作家の話は、汚いわけではないのだけど、どこか気持ち悪さを持ってる」と言っているのですが、このあとの筋書きが分からないとちょっと理解に苦しむかもしれませんね。詳細は「しのぶの演劇レビュー」の末尾に書かれています。
高山さんは海外留学でしばらく活動休止と聞きましたが(「Nのおしごと」)、7月8日のアフタートークに出演したそうです(「五十川藍子の道楽日記」)。これから出かけるのでしょうか。
[上演記録]
時間堂12回公演とカフェ「月輝きながら太陽の照る」
http://www.seriseri.com/jikando/
7月7日-17日、渋谷 LE DECO1
作・高山さなえ、演出・黒澤世莉
●出演
稲村裕子 川根有子 キムラマナコ 福島千陽 両角葉
久米靖馬(クロカミショウネン18/UNITレンカノ) 小林タクシー(ZOKKY) 根津茂尚