範宙遊泳「うまれてないからまだしねない」

◎劇評を書くセミナー 東京芸術劇場コース2014 第1回 報告と課題劇評

stage41987_1 東京芸術劇場では3年目となるワンダーランド劇評を書くセミナー。前期に引き続き、早い時期から受講申込みが相次ぎ、初回から会場は満席でした。取り上げた舞台は範宙遊泳の「うまれてないからまだしねない」。
 まず東京芸術劇場の橋爪綾子さんのご挨拶があり、続いて講師の大岡淳さんのお話が始まりました。大岡さんが、今回提出された原稿全体の課題として挙げたのはバランスの問題。作品の内容(粗筋・テーマ)や形式(演技・美術・衣装など)にふれる部分と筆者の解釈や評価の割合について、後者に重きを置く—見た後に咀嚼するのが劇評だと語りました。その後の各劇評の講評では、一人一人に狙いや意図を聞くなどして進められ、休憩なしの2時間半でした。
 提出された原稿のうち、了解の得られたものを掲載します。(編集部)

【写真は、劇評を書くセミナー 第1回から(東京芸術劇場)。撮影=ワンダーランド 禁無断転載】
【写真は、劇評を書くセミナー 第1回から(東京芸術劇場)。撮影=ワンダーランド 禁無断転載】

講師:大岡淳さん(演出家、劇作家、批評家)
対象公演:範宙遊泳「うまれてないからまだしねない」
日時:2014年5月10日(土)18:30-21:00
会場:東京芸術劇場ミーティングルーム7(6階)

【課題原稿】
1.暗い世界では、明るい死が救いになる。(米川青馬)
2.『うまれてないからまだしねない』(齋藤礼華)
3.「範疇」ではなく≪範宙≫です(寺谷篤人)
4.3.5次元に描かれる命(齋藤理一郎)
5.生死を見つめて思う(平井千世)
6.「うまれてないから まだ しねない」 メモ (小林幸雄)
7.生命の営為への、誠実な想像力 —と、その先へ(馬田友紀)
8.「うまれてないからまだしねない」。(野呂健一)
9.スグル舞台に立つ!!(中村直樹)
10.…これは新たな「創世記」か?(小池正之)
11.演出されつつあるもの(丸山浩木)
12.1匹のゴキブリがいれば・・・(小泉うめ)
13.A Tinge of Surprise(ほんのちょっとの驚き)(小林まき)
14.しのうと思ってもしねない。いきようと思ってもしなねばならない(でんないいっこう)
15.人間って生まれたり生きたり死んだりする(関島弥生)
16.「うまれてないからまだしねない」(鈴木七奈子)

*到着順に一連番号をつけた。
*タイトルは原文のまま。筆者名は丸括弧内に入れた。
*観劇日時のあるものは末尾の括弧内に入れた。
*セミナー当日合評された劇評を再度チェックしてもらった上、了解を得たものを掲載。

【上演記録】
範宙遊泳「うまれてないからまだしねない
東京芸術劇場シアターイースト(2014年4月19日-27日)

作・演出 山本卓卓

出演 大橋一輝 熊川ふみ 埜本幸良 伊東沙保 大石将弘(ままごと) 椎橋綾那 田中美希恵 名児耶ゆり 波佐谷聡 福原冠

美術監督/たかくらかずき
楽曲製作/千葉広樹
美術/中村友美
照明/山内祐太
音響/高橋真衣
舞台監督/櫻井健太郎
衣裳/藤谷香子(FAI FAI)
演出助手/木村和博(いきずり)
広告写真/斉藤翔平
制作助手/柿木初美 つくにうらら(カミグセ) 川口聡
制作協力/宮永琢生(ままごと)
制作/坂本もも

協力/ギフト ままごと プリッシマ FAI FAI 岡崎藝術座 いきずり カミグセ ロロ シバイエンジン 水天宮ピット
助成/アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団) 提携/東京芸術劇場(公益財団法人東京都歴史文化財団) 主催・企画製作/範宙遊泳 さんかくのまど

チケット料金
一般:前売3,000円/当日3,500円 学生:前売2,500円/当日3,000円 高校生:1,000円 中学生以下:500円〜